【マレーシア・シンガポール】両国の違い

マレー系家 生活の基礎知識
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こんにちは!マレーズです。

タイトルを見て、なんでマレーシアとシンガポールは別の国なのに、比較するんだろう?と思った方もいらっしゃるかと思います。


マレーシアのマレー半島のすぐ南にシンガポールはありますが、以前はマレーシアの一部の島だったんです。私は歴史を知るまでは、まったく別の国だと思っていました。シンガポールは、マレーシアから独立して58年(2023年時点)と新しい国です。

今回は、そのシンガポールとマレーシアの違いについてお話ししますね。

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マレーシアとシンガポールの違い

物価

マレーシアの物価は、シンガポールの3分の1。
(シンガポールの平均賃金は、マレーシアや日本よりも高いので物価も高いです。)

レートは、マレーシアがRM1(マレーシアリンギ)=約30円(2023年5月現在)
シンガポールが、SGD1(シンガポールドル)=約84円


売っている物の数字は両国でほぼ同じですが、レートが約3倍違います。

たとえばミネラルウォーターがマレーシアではRM1.5(約45円)シンガポールはSGD1.5(約126円)というような具合。

なのでジョホール州に住むマレー人は、まだ夜が明ける前の早朝4時くらいから行列をつくり、より多くの収入を求めてシンガポールに働きにいくんです。この光景はジョホールバルならでは。
(コロナ禍でシンガポール・マレーシアの国境が閉鎖されていた2020年から2022年4月までの長期間、マレーシア人はシンガポールに働きに行けなくなっていました。)

面積

マレーシアの面積:33万290平方キロメートル(日本の0.87倍)
シンガポールの面積:約720平方キロメートル(東京23区と同程度)と面積はだいぶ違います。

人口

マレーシアの人口:約3,277万人(2021年)
シンガポールの人口:約569万人(2020年:このうちシンガポール人は404万人)

在住日本人

マレーシア:30,973人(2020年10月1日現在)
シンガポール:36,797人(2019年10月現在)

資源の産出量

マレーシア:LNG(液化天然ガス)・パーム油・木材やゴム・錫(すず)など
シンガポール:資源が採れる国ではないので、電気・精密機器や商業、ビジネスサービス、運輸・通信業、金融サービス業が主要な産業となっている。飲料水もマレーシアから輸入している。

政府や警察関係者

マレーシア:ブミプトラ政策の影響で、ムスリムのマレー人の割合が多い
シンガポール:中華系のシンガポール人が多い

※ブミプトラ政策とは:ブミプトラとは、マレー語で土地の子(マレー系先住民)のこと。1969年マレーシアに住む中華系移民に、マレーシアの政権まで奪われそうになったことでマレー系と中華系の間で民族暴動「5.13事件」が発生。1971年に中華系移民に押され気味だった先住民たちの権利を守るためにこの政策が作られました。
そして、警察や政府関係の職業につく人たちは基本ブミプトラ(ムスリム系)であったり、税金などもブミプトラの人たちは優遇されてきました。


ただ2009年4月ころのナジブ首相時代に【1 Malaysia】のスローガンが掲げられるようになってからは、いくつかの規制が緩和され中華系やインド系の民族も、それまで規制されていて働けなかったいろいろな職につけるようになってきています。しかし、まだ中華系マレー人がマレーシア経済を支えている背景は変わっておらず、ブミプトラ優遇の傾向は根強く残っています。

教育

マレーシア:中華系マレー人は、教育熱心な人が多い。マレーシア人はマレー語が必須科目なため、マレー語はもちろんのこと、英語・中国語が話せる人も多い。
シンガポール:中華系の多いシンガポールは、教育熱心。シンガポールでは、英語・中国語・タミル語(インド系)・マレー語が話されている。

マレー人もシンガポール人も、英語+それぞれの民族語の2ヶ国語以上は必ず話せる。特に中華系マレー人は、マレー語・英語・中国語が話せるトリリンガルの人が多く、すぐに言葉を切り替えて器用に話
せる。

このように、以前マレーシアだったシンガポールとマレーシアは、すぐお隣でも今ではまったく別の国として独立しています。マレーシアとシンガポールを車やバスなどで国境越えすると、のーんびりマレーシアときちんとシンガポール。空気が違います。

この違いをまだ体験したことがない方は、ぜひ体験してみてくださいね^_^


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